ブレジャーとは?新しい出張スタイルのメリット・デメリットを解説!
ホテル・別荘豆知識
ブレジャーとは、仕事と余暇を組み合わせた造語です。日本でも、出張の多い企業やテレワークしやすいIT企業がとり入れ始めました。ブレジャーを導入したことによって、従業員が有休を取得しやすくなるだけではなく、滞在先での交流によって地方創生に繋がった事例もあります。
今回は、従業員や企業、受け入れ先地域から見たブレジャーのメリットとデメリットに加えて、滞在先を選ぶポイントについてご紹介します。
観光庁がおすすめするブレジャーとは
ブレジャーとは、仕事を表す”Business”と余暇を表す”Leisure”を組み合わせた造語です。観光庁は、「出張等の機会を活用し、出張先等で滞在を延長するなどして余暇を楽しむこと」と定義しています。
海外では定番になりつつある
ブレジャーは、まだ日本では一般的ではありませんが、欧米をはじめとした海外では、すでに定番になっています。出国するビジネス客の半数近くが「海外出張ついでに現地で観光も楽しむブレジャーを予定している」という調査結果もあるほどです。
ブレジャーとワーケーションは何が違うの?
日本では、ブレジャーよりワーケーションの方が認知度が高いかもしれません。ブレジャーとワーケーションは似ていますが、異なるのは仕事と休暇のどちらに重きを置くかです。
ブレジャーは出張に旅行を合わせる休暇形態で、メインはあくまでも仕事。一方でワーケーションは、休暇先で仕事を行う働き方であるため、メインは休暇です。
従業員側のブレジャーのメリット
長期休暇をとりづらい環境の方でも、細切れに有休消化ができるのがブレジャーのメリットそれだけでなく交通費や移動時間の節約にもなるため、旅行より気軽に計画できる点も魅力です。
交通費が発生しない
ブレジャーは出張に合わせて休暇をとるため、メインの目的地までの交通費は出張経費です。そこから休暇のためにさらに移動したとしても、個人旅行よりはるかに交通費を節約できます。
時間の有効活用ができる
出張先で休暇を過ごすため、旅行のように休日に入ってから移動に長時間費やす必要がありません。仕事の前後の短い時間にも休暇を楽しめるため、時間を有効活用できます。
有休をとることへの抵抗が減る
出張ついでの休暇であれば、最小限の日数で旅行気分を味わえます。有休を取得する抵抗感や、休暇前後にしわ寄せで業務量が増える不安感も軽減できるでしょう。
従業員側のブレジャーのデメリット
休暇とはいえ、ブレジャーは出張先やその周辺での余暇になるため、完全な旅行気分に浸るのは難しいかもしれません。ブレジャーならではのデメリットを見てみましょう。
家族や仕事仲間から理解と協力が必要になる
家族を同伴するなら、仕事と休暇の境界を家族に理解してもらう必要があります。観光やレジャーを楽しみたい家族と、別行動の時間が必要になる場合もあるでしょう。テレワークや平日に休暇をとるために、あらかじめ同僚への周知も必要です。
行き先が限定される場合がある
個人旅行ではなく、あくまで業務に必要な出張に合わせた休暇のため、行き先を自由に選べるわけではありません。海や山など行きたい場所にこだわりがある場合には不向きです。
着替えやパソコンなどの荷物が多くなる
仕事と旅行を兼ねると、服や靴、鞄などの荷物が増えます。あらかじめ宿泊先に荷物を送る方法を検討するのも良いでしょう。
休暇と仕事を完全に分けるのが困難
休日も仕事と関係する地域に滞在すると、休みに入っても仕事が頭から離れない可能性があります。オンオフを明確に切り替えたい方には不向きかもしれません。
企業側のブレジャーのメリット
細かく有休を使えるブレジャーは、有休取得を促進させたい企業にとってもメリットがあります。また、ブレジャー推進企業の中には、業務に良い影響をもたらしたケースもあります。
効率的に有休の消化ができる
出張と合わせて数日ずつ休暇をとるブレジャーであれば、まとまった休みをとりづらい環境にいる従業員にも、有休を取得してもらいやすくなります。
従業員の気分転換ができる
出張先で羽を伸ばすことにより、従業員のリフレッシュだけでなく、仕事へのモチベーション向上も期待できます。また観光客として出張先を見ることで、新たな仕事へのアイデアが生まれることもあるでしょう。
地域との関係性を良好にする
仕事で関係する地域で観光やレジャーを楽しむことにより、地域への理解が深まったり、課題が見つかったりすることもあるでしょう。現地のクライアントとの関係性が向上に繋がることもあるかもしれません。
企業側のブレジャーのデメリット
ブレジャーを導入する企業側のデメリットは、業務と休暇の線引きが難しい点です。あらかじめ規程を定めるだけでなく、個別判断が必要な事例も出てくるでしょう。
事故発生時、労災認定がしづらい
出張先での事故は、労働災害保険の補償対象です。しかし、休暇中の事故や怪我に対して労災認定はできません。業務終了のタイミングが曖昧であれば、プレジャー中の事故に対する労災認定の線引きが難しくなる可能性があります。
正当な評価を出すことが難しい
出張で泊ったホテルを休暇のために延泊したり、出張後に移動したりするなど、ブレジャーでは様々な動きが想定されます。会社負担となる出張費や出張期間中の勤怠管理など、規定を用意する必要があるでしょう。
税務処理が複雑化する
出張にかかる費用は経費として計上しますが、休暇にあたる部分は自己負担になる会社が大多数です。しかし、福利厚生の一環として休暇部分を会社負担にする場合は、「給与」扱いになります。従業員の社会保険料や税金の算定にも影響するため、慎重な判断が必要です。
ブレジャーは地域の活性化にもつながる
ブレジャーを受け入れている地域では、平日の旅行者増加が期待できます。週末は観光客で賑わっても、平日は人がいないといった地域の活性化に繋がる可能性が高いのです。
平日の旅行者が増加する
一般的な企業の出張は平日が中心のため、出張の前後や合間で休暇をとる過ごし方が浸透すれば、平日の旅行者の増加が期待できます。
関連事業の活性化が可能
観光や宿泊施設関連の雇用創出や、企業との関係性構築によって地域の課題解決も期待できます。
遊休施設等の衰退が軽減される
自治体が提供する施設をワーケーションやブレジャーに活用している企業もあります。廃校や遊休施設をブレジャー向きに整備して誘致している地域もあり、来客数増加による地域の活性化が期待できます。
出張先での仕事環境を調べておく
休暇よりも仕事がメインになるブレジャーでは、仕事や観光に出やすい立地だけでなく、仕事と休暇を両立できる環境が整っているかも宿泊先選びの基準になります。
ホテルにWi-Fiの設備があるか
ブレジャーでは、仕事ができる環境が整っていることも重要です。宿泊先を選ぶ際には、安定した通信環境や、仕事に使えるデスクがあるかを確認しましょう。
東急バケーションズのリゾート施設であれば、全客室にWi-Fiや広いテーブルが用意されています。
洗濯乾燥機などの家電設備が充実しているか
仕事の服と余暇を過ごす時の服を分けたい方も多く、ブレジャーでは荷物が多くなりがちです。宿泊施設で洗濯ができれば、服を最小限の枚数にして荷物を減らすことができます。しかし、宿泊施設に設置されている共有のコインランドリーでは、順番待ちが生じることも珍しくありません。また、ルームサービスで頼めるランドリーサービスも割高な場合がほとんどです。
東急バケーションズなら、全てのお部屋に洗濯乾燥機やアイロンだけではなく、洗剤や物干しスタンドもご用意しています。部屋で洗濯から乾燥まで仕上げられるため、荷物を最小限に留められるでしょう。
まとめ
日本ではまだ馴染みの薄いブレジャーは、ワークライフバランスを充実させられる魅力的な制度です。従業員だけでなく、企業や滞在先の地域のそれぞれにメリットが期待できます。
その反面、労災の範囲を明確にするための勤怠管理や、交通費や宿泊費負担の線引きなど、あらかじめ企業が規程を整えておくべき事柄も多いというデメリットもあります。
仕事も休暇も充実させるには、宿泊先選びも重要です。魅力的なロケーションと充実した客室内設備のある東急バケーションズであれば、全国17か所の施設どこでもブレジャーに最適な環境です。仕事と休暇どちらの時間も快適にお過ごしください。